「からだ」「こころ」「たましい」の違いについて、皆さんはどのような見解をお持ちでしょうか。
この時点ですでに、「人間は心と身体からできていて、魂など存在しない」と考えている人にとっては、「魂」という言葉自体が、まったく考慮の対象にならないでしょう。
「魂」の存在は、まだ科学的には証明されていないからです。そのような方には、本書での話はとりあえずの「仮説」とし、その「仮説」を聞いた上で本当だと思うか、嘘だと思うか、解釈は自由です。
「こころ」「からだ」「たましい」の違い。
まず一般的な答えとしては、「心と身は物質世界にあり、魂はあの世にある」という位置付けです。
つまり、あの世(彼の次元)と違って、物質世界(素粒子によって構成される宇宙)では、魂が形をとるために衣服をまとう必要があります。その衣服には目に見えるものと見えないものがあり、目に見える衣服を「身」、目に見えない衣服を「心」とする解釈です。
この解釈は、ある程度正しいと思います。
しかし、彼の次元での見解は、もう少し奥が深いのです。
まず「霊」の理解ですが、「宇宙に存在するものすべての生命の根源・生命エネルギー」と定義できます。メッセージでは、さらに「ご大霊の分け御霊であり、みなさま一人一人が授かっているもの」としています。
その霊は、(この物質宇宙が進化を続けるように)進化向上を続けるよう定められています。あるときは霊界(非物質世界)にとどまり、あるときは太陽系以外の星で、あるときは地球でという具合に、転生を繰り返しながら進化向上をしていきます。
メッセージはさらに続きます。
われわれは、進化向上の過程として、霊界にいる間に国と場所を選んで、愛と使命をもって、地球に肉体をもって転上をして来ています。その使命を成就するための道具となるのが「身」(肉体)です。
しかし道具は、使う人がいなければ役には立ちません。この使命成就のための道具(肉体)をどのように使うかを決めているのが「心」の役割です。
しかし、道具に使われる心もあるといわれています。
身(肉体)には、五感と呼ばれる付属品(アクセサリー)が付いています。「視界」「音」「匂い」「味」「刺激」を感じることができる「目」「耳」「鼻」「口」「肌」で感じる「視覚」「聴覚」「嗅覚」「味覚」「触覚」がそうです。
これら五感は本来、「進化向上と使命成就をするときの障害になるものを察知するために付けられたもの」であるそうですが、心と非常に密接な関係があり、それらの感覚は心に影響を及ぼします。そしてその五感で感じた感覚が先走ると、心の判断が狂ってしまうようになります。
今生での役割を忘れず、道具に使われることのないよう、注意したいものです。